第1部 考え方編 信頼結婚の教科書|1-3

価値観は違って当たり前

婚活の希望条件で、いちばんよく聞くのが「価値観の合う人」です。でも信頼結婚メソッドでは、その前提を最初に手放すことから始めます。この章では、メソッド全体の土台になる「違い」との向き合い方をお伝えします。

「価値観が合う人がいい」…その気持ち、よくわかります

🤔「価値観が合わない人と結婚したら、うまくいかない気がして…」

婚活のご相談で、本当によく聞く言葉です。毎日いっしょに暮らすのだから、感覚の近い人がいい。ケンカもしたくないし、わかり合えない寂しさも味わいたくない。そう思う気持ちは、とても自然なものだと思います。

私も1度目の結婚のときは「気が合うから大丈夫」と思っていました。そして13年の結婚生活の中で、たくさんの「違い」に出会うことになりました。

ぴったり合う人は、どこにもいません

最初にお伝えしたいことがあります。価値観がぴったり合う人は、この世のどこにもいません。

親から受けた教育も、これまでの人生で経験してきたことも、お金の使い方も、休日の過ごし方も、人はひとりひとり違います。育ってきた環境が違うのだから、そこから生まれる価値観が違うのは、考えてみれば当たり前のことなんです。

それに、価値観はプロフィールに書ききれるものではありません。会って、話して、いっしょに時間を過ごす中でようやく見えてくるものです。だから婚活で本当に問われているのは「合う人を探し当てること」ではなく、目の前の人の価値観と、どう向き合うかなんです。

相手は、そもそも違う存在です

信頼結婚メソッドの土台には、ひとつの大事な考え方があります。

相手は、そもそも自分とは違う存在である。

当たり前のように聞こえますよね。でも婚活でも結婚生活でも、悩みの多くはここを忘れたときに生まれます。

😔「なんでわかってくれないの?」

😔「普通はこうするよね?」

そう感じるとき、心の中では「相手も自分と同じ感覚のはず」という前提が動いています。同じはずなのに違うから、腹が立つ。同じはずなのに伝わらないから、悲しくなる。

でも、そもそも違う存在なのだとしたら、わかり合えない瞬間があるのは、どちらかが間違っているからではありません。ただ、違うだけなんです。

カフェで向かい合って話す男女。女性が相手との違いに「あれ?」と軽く驚いている場面

理解できなくても、いいんです

ここで、多くの方が誤解しやすいポイントがあります。「違いを認めましょう」と聞くと、相手を理解しなければいけないと頑張ってしまうことです。

信頼結婚メソッドでは、そこまで求めません。理解できなくても、いいんです。

「この人は、私の理解できない価値観を持っているんだな」

「私の感覚も、相手の感覚も、両方正しいんだな」

そう思えるだけで十分です。相手を解読することがゴールではありません。違う存在だと認めて、自分の向き合う姿勢を整えること。それがこの章でいちばんお伝えしたいことです。

違いに出会ったときが、分かれ道です

婚活を進めていくと、必ず「違い」に出会う瞬間が来ます。デート代の考え方や連絡の頻度、休日の過ごし方など、「あれ?」と思う瞬間は誰にでも訪れます。その瞬間が、実は分かれ道なんです。

ひとつの道は、違いを「間違い」にしてしまう道です。「この人はわかってない」「感覚が合わない」と減点して、関係を終わらせてしまう。これを繰り返すと、誰と出会っても同じところで止まってしまいます。

もうひとつの道は、違いを理解の入り口にする道です。「そう考えるんだ。どうしてだろう?」と関心を向けてみる。すると、その価値観が生まれた背景や、相手が大事にしてきたものが見えてきます。相手のことを深く知れるのは、いつも「違い」が見つかった瞬間なんです。

違いは、ふたりの答えの入り口になります

違いを認め合えるようになると、その先にもうひとついいことがあります。

意見が分かれたとき、相手の考え(プランA)と自分の考え(プランB)のどちらが正しいかを決めるのではなく、両方をテーブルの上に並べてみる。そして、ふたりが笑顔になれる第三の道をいっしょに探す。私はこれをプランCと呼んでいます。

たとえば休日の過ごし方です。家でゆっくりしたい人と、出かけたい人。どちらかが我慢するのではなく、午前はそれぞれ好きに過ごして、午後からいっしょに近所のカフェへ行く。ふたりの違いがあったからこそ生まれる、ふたりだけの答えです。

こういう解決をひとつずつ重ねていくことが、信頼を積み上げるということであり、結婚生活を続けていく力になります。

同じふたりが、違いを話し合いながら楽しそうに笑い合っている場面

この章のまとめ

  • 価値観がぴったり合う人は、どこにもいません
  • 相手は、そもそも自分とは違う存在です
  • 理解できなくてもいい。「私の感覚も、相手の感覚も、両方正しい」と認めることが土台です
  • 違いは減点の理由ではなく、相手を深く知る入り口です
  • 違いがあるからこそ、ふたりだけの答え(プランC)を作れます

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