信頼は積み上がるもの
「ピンとこないんです」の正体
🤔「いい方だとは思うんですけど、ときめかなくて…」
😔「何回か会ったのに、まだ決め手がありません」
婚活で、本当によく聞く言葉です。ドラマや映画の恋愛は、出会った瞬間にビビッとくるところから始まりますよね。だから「運命の人なら、会えばわかるはず」という感覚が、私たちの中に深く染み込んでいるんです。
でも、ときめきと信頼は別物です。ときめきは会った瞬間に生まれることがあります。ただ、信頼は会った瞬間には存在しません。信頼は、時間をかけて積み上がっていくものだからです。ここを混ぜたまま婚活をすると「ときめかないから、信頼もできない気がする」という判定になって、どの出会いも入口で終わってしまいます。
一発の感覚で決めた、1度目の私
私の1度目の結婚は、恋愛結婚でした。気が合うから、一緒にいて楽だから、楽しいから。付き合って、同棲もして、決定的な事件も起きない。だったらそのまま結婚するのが当たり前なのかな…そんな、流れに乗るような感覚で結婚しました。
「楽しい」は、その場で感じられる感覚です。でも、結婚生活で違いが出てきたとき、二人で乗り越える方法を私は何も持っていませんでした。その場の感覚に頼って、信頼を積み上げる時間を持たなかったからです。結果として13年苦労して、離婚することになりました。
ときめきや楽しさが悪いわけではありません。ただ、それは結婚生活の谷を支えてはくれないんです。
信頼は、こうやって積み上がります
では、信頼はどうやって積み上がっていくのでしょうか。特別なイベントは要りません。
会って、話す。相手の話に関心を向けて聞く。自分の気持ちを言葉にして渡す。違いが出てきたら「どちらが正しいか」ではなく「どうしたら二人とも心地いいか」を一緒に考える。してもらったことに「ありがとう」を言葉にする。相手の優しさを、遠慮せずに受け取る。
ひとつひとつは小さなことです。でも、この小さなやりとりが一回ずつ「この人は、私を大事にしてくれる」「この人となら話し合える」という実感になって、少しずつ貯まっていきます。ときめきが打ち上げ花火だとしたら、信頼は貯金に似ています。一晩では貯まりませんが、積んだ分は簡単には消えないんです。
第2部でお伝えする「5つの力」は、この積み上げを実際にどうやるのかという技術の話になります。
保証を先に求めると、積み上げが始められません
信頼の積み上げには、大事な前提がひとつあります。始める前に、保証を求めないことです。
😟「この人と結婚したら、幸せになれますか?」
そう聞きたくなる気持ちは、よくわかります。でも、包丁を買うときのことを想像してみてください。「この包丁を買ったら、私は自炊ができるようになりますか?健康になれる保証はありますか?」と聞く人はいませんよね。自炊のある暮らしがいいなと思うから、まず道具を手に入れて、使いながら上達していきます。
結婚も同じだと私は思うんです。幸せになれる保証は、誰にも出せません。でも「二人で信頼を積み上げていく」と決めることはできます。確かさは積み上げの前には存在せず、積み上げた先に、保証よりずっと頼れる実感として育っているものなんです。
積み上がった信頼は、谷があっても折れません
私がよく使うたとえに、株価の長期チャートがあります。
夫婦の仲は、長期目線では右肩上がりにしていけます。ただし短期的には、必ず谷があります。意見がぶつかる日も、すれ違う時期もあります。大事なのは、その谷で決定的に壊れないことです。信頼という土台が積み上がっていれば、谷があっても必ず戻って、前より高いところまで上がっていけます。
一発のときめきは、谷が来たときに支えてくれません。でも積み上げた信頼は、谷の底で「この人となら、ここから一緒に上がれる」と思わせてくれます。それが、結婚生活を続けていく本当の力になるんです。
この章のまとめ
- ときめきは会った瞬間に生まれますが、信頼は時間をかけて積み上がるものです
- その場の感覚だけで結婚すると、違いが出たときに乗り越える方法がありません
- 信頼は、聞く・伝える・話し合う・受け取るという小さなやりとりで貯まっていきます
- 幸せの保証を先に求めるより、二人で積み上げていくと決めることが出発点です
- 積み上がった信頼は、谷があっても折れない土台になります
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