第3部 歩み方編 信頼結婚の教科書|3-2

出会う・お見合い

自分の軸ができたら、いよいよ出会いの場へ進みます。この章では、お見合い当日の歩き方をお伝えします。当日にがんばることは、じつのところ多くありません。準備と、心の向きがほとんどです。

見た目の準備は「清潔感」がすべてです

お見合いに向けて、服装や髪型を一生懸命整える方は多いです。それはとても大事なことです。ただ、目指すのは「おしゃれ」ではなく清潔感です。高い服はいりません。サイズの合った服、整えた髪、手入れされた靴。お相手に「この人は今日のために丁寧に準備をしてきてくれたんだな」と伝わることが、身だしなみの目的です。

具体的な整え方は、章末の記事にゆずります。この章では、その準備を台無しにしないための、当日の過ごし方をお伝えします。

遅刻だけは、絶対に避けてください

当日いちばん大事なことを、最初に言います。遅刻だけは、絶対に避けてください。目安は30分前の到着です。天候も、電車の遅れも、思わぬアクシデントも全部見込んだうえで間に合う時間に設定します。

電車の遅れは、誰のせいでもありません。お相手も表向きは「大丈夫ですよ」と言ってくださると思います。ただ、待たされる側は思っている以上に不安になるんです。「場所を間違えたかな」「私、何かしてしまったかな」と考えながら立っている時間は、長く感じます。せっかくの初対面が、その不安から始まってしまうのはもったいないですよね。

ちなみに私は、1時間前には現場の近くにいます。潜んでいます。ものすごい方向音痴なので、道に迷う前提で動かないと間に合わないんです。お見合いの会場になるホテルのラウンジは、入口がいくつもあったり、ラウンジが上の階にあったりして、意外と迷います。心配な方は、別の日に一度下見をしておくと、当日の緊張がぐっと減りますよ。

そして、待っている時間から、お見合いはもう始まっています。スマホをのぞき込んだ姿も、きょろきょろと落ち着かない姿も、お相手から見えていることがあります。姿勢を整えて、穏やかに待つ。会えた瞬間は、笑顔でこちらからあいさつをする。その最初の数秒が、1時間の空気を決めてくれます。

お見合いの1時間は「知ろうとする」時間です

席についたら、思い出してほしいことがあります。1時間で、人柄なんてわかりません。

だからこの1時間は、お相手を気に入るかどうかを判定する時間ではありません。第2部でお伝えした聞く力の、最初の本番です。「この人は、どんな人生を歩いてきた人なんだろう」と関心を向けて、話題を変える前にあと一問、聞いてみる。2-2のポケモン図鑑の気持ちで向き合うと、緊張の1時間が、目の前の人の物語と交差する貴重な1時間に変わります。

ひとつだけ実務的な注意をすると、ラウンジは静かな場所が多いので、声の大きさには気をつけてください。緊張すると、声は小さくなりがちです。ほんの少しだけ、いつもよりはっきり話すつもりでちょうどよくなります。

お見合いのあとは…基本、断らないでください

お見合いが終わると、その日のうちに「次に進むかどうか」の返事をすることになります。ここで、私の相談室でお願いしている大事なルールをお伝えします。基本的に、断らないでください。

「えっ」と思いますよね。もちろん、絶対ではありません。失礼なふるまいをされた場合など、断っていい場面はあります。でも「なんか違う気がした」「ピンとこなかった」で断るのは、やめてほしいんです。

理由は、もうおわかりだと思います。たった1時間の、表面的なやり取りです。その段階では、お相手のことはまだ何もわかっていません。「お見合いはたくさんしているのに、先に進みたい人と出会えない」という方は、出会えていないのではなく、断りすぎていることがほとんどなんです。わかる前に切ってしまう。もったいないことですよね。

判定は、仲良くなったあとまで取っておく。1-2でお伝えした「選ばない」を、実際の行動に落とすと、この「基本、断らない」になります。

この章のまとめ

  • 身だしなみの目的はおしゃれではなく、清潔感と「丁寧に準備してきた」が伝わることです
  • 遅刻だけは絶対に避けます。30分前到着を基準に、心配なら下見をしておきます
  • 待っている時間から、お見合いは始まっています
  • 1時間で人柄はわかりません。判定ではなく「知ろうとする」1時間にします
  • お見合いのあとは、基本、断りません。判定は仲良くなったあとまで取っておきます

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