成婚を決める
一人には「絞る」のではなく「絞られていく」
🤔「複数の方と仮交際していて、決め手がわからなくなってきました…」
真剣交際に進む前の、よくあるお悩みです。私は再婚活をしていたころ、まわりの成婚者の方々に「真剣交際に進む決め手はありましたか?」と聞いてまわったことがあります。
返ってきた答えで多かったのは、意外なものでした。「自然と、一人に絞り込まれていった」。中でも印象的だったのは「毎日熱心に電話をしてくれた人だった」という声と、その関係を「温泉に入っているかのような気分」と表現した方がいたことです。
ドキドキで選んだのではないんです。会って、話して、電話を重ねるうちに、いちばん信頼が積み上がった人が、自然と残っていた。決め手は探すものではなく、積み上げの結果として現れるものなんですね。
「ときめき」ではなく「温泉」で決めてください
1-4でお伝えしたことを、ここでもう一度思い出してください。ときめきや直感の一発判定ではなく、会うたびに積んだ信頼で決める。成婚の決断こそ、この考え方の本番です。
「この人で本当にいいのかな」と迷ったら、ドキドキするかどうかではなく、こう自分に聞いてみてください。この人と話していると、安心するか。素の自分でいられるか。違いが出てきたとき、一緒に答えを作ってこられたか。つまり…温泉のような、あたたかくてほっとする感覚があるか、です。
その感覚は、これまでの章で積み上げてきたものの証明です。派手ではないけれど、結婚生活を何十年も支えてくれるのは、こちらの感覚なんです。
「死ぬまでの物語」を、ふたりで話してみてください
真剣交際に進んだら、やってほしいことがあります。ふたりの「死ぬまでの物語」を、一緒にシミュレーションしてみることです。
どこに住んで、どんな仕事をして、子どもについてはどう考えるか。親との関わりはどうするか。年を重ねたら、どんなふうに暮らしたいか。結婚後の現実的なすり合わせは、面倒な確認作業に見えて、じつはお互いの価値観をいちばん深く発掘できるチャンスです。
ここでも、2-4と3-4でお伝えした型が生きてきます。意見が違っても、議論で勝とうとしないことです。議論で相手を論破しても、相手の心には「負けた」「否定された」というしこりが残ります。「あなたはそう思うんですね」とまず受け止めて、ふたりの答えを作っていく。この時期の話し合いがあたたかくできたなら、結婚後の話し合いも、きっと大丈夫です。
マリッジブルーは、自然な反応です
😟「プロポーズされたのに、急に不安になってきて…私、おかしいんでしょうか」
おかしくありません。結婚を前にした不安…いわゆるマリッジブルーは、人生の大きな決断を前にした、誰にでも起こる自然な心の反応です。あんなに望んでいた結婚なのに不安になる自分を、責めないでください。
大事なのは、不安を隠さないことです。「不安に思っていること自体を知られたくない」と一人で抱えると、不安はふくらむ一方です。環境が変わることが怖いのか、相手の親との関係が心配なのか、経済的な責任が重いのか。自分の不安を深掘りして、取扱説明書のように具体的にお相手に伝えてみてください。そして、責任も不安も、ふたりで半分こにする。この乗り越え方そのものが、夫婦としての最初の共同作業になります。
最後は「エイッ」でいいんです
正直にお伝えします。不安がゼロになってから決めよう、と思っていると、いつまでも決められません。未来に保証はないからです。
でも、思い出してください。あなたはここまでの歩みで、保証の代わりになるものを積み上げてきました。聞き合える関係。違いが出てもふたりの答えを作れた経験。温泉のような安心感。それだけあれば、十分です。
最後は、不安を抱えたまま「エイッ」と、ふたりで飛び込んでください。何があっても、ふたりでプランCを作って乗り越えていく。その覚悟が決まったとき、お相手は恋の相手ではなく、人生をともに歩む戦友になります。成婚とは、その覚悟をふたりで揃えることなんです。
この章のまとめ
- お相手は「絞る」のではなく、信頼の積み上げの結果として「絞られていく」ものです
- 決断の基準はドキドキではなく、温泉のような安心感…素でいられて、一緒に答えを作れる関係かどうかです
- 真剣交際では「死ぬまでの物語」をふたりでシミュレーションします。すり合わせは価値観発掘のチャンスです
- マリッジブルーは自然な反応です。不安は取扱説明書のように具体的に伝えて、ふたりで半分こにします
- 保証はなくても、積み上げた信頼と解決力があります。最後は「エイッ」と、ふたりで飛び込んでください
新着のお知らせは、公式LINEで
教科書の新しい章や、記事・動画のお知らせをLINEでお届けしています。
気になることがあれば、このLINEからそのまま気軽にメッセージも送れます。